攻撃のパターン



 人を攻撃する場合、そのパターンは、大きく分けて二通りあると思います。


 一つ目は、文字通り「攻撃」です。
 正統派攻撃・・・とでも言いましょうか、「お前のここが悪い!」「間違っている!」と指摘したり、「オレはお前が気に入らない!」「私はあなたが嫌いだ」と宣言したり、言うなれば、プラス方向の攻撃です。
 こういうのは、次にあげる第二のタイプでこられることに比べれば、双方五分五分で対していけるので、攻撃そのものは歓迎しないものの、まだマシです。


 で、その二つ目のパターンですが、これは実にタチの悪いシロモノなんです。
 「自分は被害者のフリ」あるいは「完全に被害者気分」で、「被害者としての立場」をしっかり確立させた上で、「わたしはこんなに傷ついた」とか「酷い目にあった」とか言いながら、その実けっこう計算ずくで相手にショックを与えて攻撃する・・・そういう「攻撃」です。
 多くの場合、その「加害者」は、自分が「加害者」にされていることを、そのように非難されてはじめて分かります。 青天の霹靂というか、「え?わたし、そんなに悪いことをしたの?」といったところが正直なところです。 だったら、そうやって「傷ついた」とか言う前に、いくらか意思表示をしてくれればいいものを、そういうところは「言わなくても分かって欲しい」とかなんとか期待だけはあるようで、で、その勝手に思い込んだ期待が報われない時点で、もういきなり大攻撃がはじまります。
 人間、「あなたのせいで傷ついた」と言われることほど辛いこともないわけで、そうしたこっちの精神的ショックを充分に予想しての、手の込んだ作戦です。
 「私が悪かったんです、ごめんなさい」とか言って、泣いて見せたりする「攻撃」もあって、これはよく女性が使います。 女性に限らず、涙というのは、それを流している人が「被害者」で、流させた人が「加害者」という構図を容易に作りますから、これほど「被害者」になるのに便利なものはありません。


 あぁ〜まったく、こういうのって私は大嫌いですが、日々周囲を見回していると、これの被害に遭っている人は、本当に多いんですよね・・・  特に、単純で善良な男性ほど「餌食」になりやすいようです。 カワイソウニ・・・


 ・・・こんな風に書くと、まるで私は二つ目の攻撃パターンとは無縁のようですが、いえいえ、違います。 「大嫌い」とか言いながら、その「大嫌い」な戦法で、日々攻撃しちゃってるんですよね〜
 うちの夫は、よくその被害に遭ってます。
 うちの息子も、同じく・・・です。
 「あなたたちのお蔭で、私は毎日、こんな大変な目にあっている! ひどいじゃないの! なんでもっと気配りができないのよっ! ほんとに無神経なんだからっ! こんな気の利かない人たちと暮らしてるなんて、なんて私は可哀想なのぉぉぉ〜」・・・というヤツアタリは、ほとんどわが「定番」になってますから・・・(あはは)
 この場合、「被害者」としてワメいているのは私ですが、「本物の被害者」は、たいていの場合、夫か息子です。 哀れな彼らは、こうしていつも被害者面した独裁者のもと、けっこうびくびく暮らしているわけですね・・・ カワイソ・・・


 女って、まったく、ズルイ・・・ですか?(~~;)


      (文責:ゆう)