養殖?天然?


うちの息子が週に1回通っているコミュニケーション教室の先生と、今日は保護者面談がありました。


その教室では、毎回「スピーチ」をする時間がありまして、クラスメイト3人とお互いのスピーチを聞き合った後、質問の交換もするようで、そんなやり取りを通して「コミュニケーション・スキル」を身につけていこう・・・というわけです。


さて今学期、某日のスピーチには、先生から3人に「お題」が出たそうです。
それは、『洋食と和食、どっちが好き? なぜ?」・・・というものでした。
すると、うちの息子が、「ぼく『洋食か和食』じゃなくて『養殖か天然か』で考えたい」・・・と言ったそうで、「じゃあそれで考えてスピーチして^^」・・・となりました。


で、内容は次のような感じだったそうです。


「天然モノの魚は、確かに美味しいし、養殖モノのように抗生物質を与えられている危険性もないから安心だけれども、養殖モノより値段が高い。そして何よりも、天然モノを獲り過ぎると、地球全体の生態系を壊す心配がある。養殖モノは、味や安全性で天然モノに劣るけれど、生態系を壊す心配は少ないし、値段も手ごろだ。だから、ぼくは養殖モノをこれから食べていこうと思う。」


先生は、「彼は本当に面白いですよ〜。まず『洋食か和食か』じゃなくて『養殖か天然か』で考えたいっていう、その発想が凄いじゃないですか!? しかも、考えを地球環境にまで広げてるし、ビックリしました。私は毎週、彼のスピーチを聞くのが楽しみでならないんです」・・・と、それは誉めちぎって下さいました。




しかしね〜・・・3学期息子は、学校はほとんど不登校だったんですよね・・・。
週1のコミュニケーション教室には喜んで通ってましたけど、普段の学校には通えなかったんですよね・・・。




コミュニケーション教室のスピーチで、自分から『イジメについて』という題で話したこともあるそうです。


「イジメをする人間には二通りのタイプがいる。身体能力が優位な者と、頭脳面で優位な者だ。でも彼らは、本当は弱い人間だ。本当に強くて優位に立てる人間は、絶対に人をいじめたりしない。」


これについても、教室の先生は、「彼はとにかく大人っぽいし、考えてることは深いですよ」・・・と絶賛でした。




・・・なにしろ彼は、保育園時代から浮いてましたよ。
周囲の子供と馴染んで、一緒に遊ぶことがなかったですよ。


小学校に入学してからは、毎日のようにトラブルの連続です。
生意気で大人っぽいことを言うかと思うと、身のまわりの整理整頓はまるでできない上、協調性はゼロ。
あっという間にイジメの対象になりました。


「イジメは弱い人間のすることだ」


高学年になって、そんな風に自分の思いを整理できるようにはなったものの、やはり、彼は、そういう「弱い人間たち」の中に入って行くことを恐れ、拒みます。


うぅ〜ん・・・気持ちは分かるよね・・・。
学校なんか、別に、絶対に行かなきゃいけない場所でもないよね・・・。


・・・とは思うものの、こうやってせっかく能力があって、IQも抜群に高いのに、人とうまく付き合っていけない・・・ということで自信をなくしてしまい、学校から遠ざかってしまうことに、やはり私は不安がつのってしまいます。
この「不安」をどうしたらよいものか、私にはまだはっきりとした結論が出せません。
もうしばらくは悩み続けなければだめなのかもしれません・・・。