ちくまプリマー新書


昨日1月27日に創刊された「ちくまプリマー新書」を、帰宅途中の本屋で手に取りました。


創刊された5冊の中に、昨日この日記で取り上げた『中陰の花 (文春文庫)』の著者である玄侑宗久氏の著書もあったので、ざーっと立ち読みしましたが、これがねぇ〜
まず・・・「買う気」には到底なれない本でしたね〜


死んだらどうなるの? (ちくまプリマー新書)』という題なんです。
本の宣伝文句は、
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「あの世」はどういうところか。「魂」は本当にあるのだろうか。宗教的な観点をはじめ、科学的な見方も踏まえて、死とは何かをまっすぐに語りかけてくる一冊
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という、かなり「期待させる」ものなんです。


・・・でもねぇ〜〜〜
ハッキリ言えることは、著者の玄侑宗久氏は、ほとんど、いえ、まったく、「死んだらどうなるの?」という問いに対して、「まっすぐに語りかけ」てなどいません。
だって、結局、「死んだらどうなるかは、よく分からない。」ということを、延々まわりくどくゴチャゴチャ書いて弁解してるだけなんですから。
いつまでたっても「死」の周辺を、ぐるぐる理屈をこねながらうろつき回っているに過ぎず、気がついたら最終ページ…って感じです。
「死んだらどうなるのかは、自分で考えてくれ」…ってことで、そういう思考する時間を持つ「きっかけ」を与えようとしている意図は分かりますが、でも、「まっすぐに語りかけてくる一冊」というコピーの「まっすぐ」は、ちょっと違うんじゃないかなぁ〜




中陰の花 (文春文庫)』は、「ものたりない」印象ではありましたが、文学としては、それなりの良さがある作品です。
しかし、この『死んだらどうなるの? (ちくまプリマー新書)』は、「ものたりない」ではすまないものがあります。


私はもう、この人の本は、立ち読みすらしないだろうな・・・たぶん。


    (文責:ゆう)